加藤哲郎のネチズン・カレッジ 2017新装版  

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Welcome to "Netizen College" !  last updated: September 1, 2024: next update: October 1, 2024予定(月1回更新予定)

戦争は一人、せいぜい少数の人間がボタン一つ押すことで一瞬にし て起せる。平和は無数の人間の辛抱強い努力なしには建設できない。このことにこそ、平和の道徳的優越性がある」(丸山眞男 )、■震災・原発情報リンク「IMAGINE! イマジン」)、加藤「『国際歴史探偵』の20年」、加藤編『ゾルゲ事件史料集成——太田耐造関係文書』 全10巻(不二出版、2018年7月第1巻所収、加藤解説「ゾルゲ事件研究と『太田耐造文書』」),.「日本のコロナ対応にみる731部隊・100部隊の影」,ka「戦前の防疫政策・優生思想と現代」ka「 コミンテルンの伝統と遺産」ka30年前の「日本共産党への手紙」ka岸惠子主演『真珠湾前夜』が可能にした学術的ゾルゲ事件研究ka「ゾルゲ事件についての最新の研究状況」

 情報の海におぼれず、情報の森から離れず、批判的知性のネットワ ークを

自由とは、「国家の自由」を制限する、社会の中での「異論の自由」の権利の行使である

Welcome to KATO Tetsuro's Global Netizen College! English is here!

2024.9.1  9月T日は、防災の日、1923年の関東大震災から101年です。例年各地で災害訓練が行われますが、実際には、訓練どころか、各地で台風10号など豪雨の被害がでています。雨が降らない日は猛暑で、熱中症が相次ぎました。今年の日本の夏は、猛暑・豪雨に加えて台風・地震も多く、気候変動を実感させるものでした。お盆までは、本サイトが危惧した通り、圧倒的なパリ・オリンピック「がんばれ日本」報道と、アメリカからのプロ野球報道がメディアを占拠しましたが、その後は、岸田首相の唐突な次期総裁選不出馬会見で、自民党内の政争が始まり、それに対抗すべき立憲民主党代表選が加わりました。アメリカ大統領選挙における共和党「確トラ」を覆す、民主党大会でのバイデンからタマラ・ハリスへの候補者差し替え劇もあり、いよいよ11月のアメリカ大統領選挙の行方から眼を離せない状況が続きます。ウクライナの戦争にも、ガザにおける虐殺にも、大きな影響を与えます。離島の戦争遺跡や自衛隊防衛力強化、特攻攻撃の無意味と犠牲者、昭和天皇の戦争責任の問い直し、女性にとっての戦争、無差別爆撃の国際法違反を改めて問う弁護士たちなど、8月の戦争にちなんだテレビや新聞のドキュメンタリーにも、見るべきものがありました。私も、中日新聞731部隊とハバロフスク裁判の問い直しで、ささやかながら発言しました。

 地震や台風のような天災には、時に国家権力による「ショック・ドクトリン」の執行がありうるので、要注意です。ナオミ・クラインのベストセラーは「惨時便乗型資本主義」と訳されましたが、災害に乗じた戒厳令や緊急事態の権力集中は、現存社会主義国や発展途上国でもよくみられます。アフリカの飢饉と内戦、北朝鮮の水害や中国政府の地震に便乗した治安強化・思想統制には、「ショック・ドクトリン」と同じ、民衆にとっての二次被害が孕まれます。この点で見逃せないのは、自民党改憲草案には、緊急事態条項と自衛隊の「国防軍」昇格、天皇制や保守的家族観の強化などがワンパックで入っており、権力による人権制限の余地が大きくなっていることです。そして、世論の不支持で何もできず退陣を余儀なくされたかに見える岸田内閣が、5月の国会審議末期のどさくさにまぎれて、災害時などに国の「指示権」強化をうたった地方自治法改正を成立させていたことです。もっとも災害時の地方自治体の防災・救援では、国による自衛隊派遣等ばかりでなく、直接被害を被る市町村と都道府県の関係が問題で、正月の能登半島地震にあたっては、自民党総裁選で暗躍する森喜朗元首相の愛弟子である馳浩知事による初動対応の遅れが、8か月たっても一時避難所での生活を被災者に余儀なくさせる一因となりました。阪神・淡路大震災で学んだはずの兵庫県知事がパワハラ・おねだり疑惑でスキャンダルとなり、東京都知事が関東大震災時の中国人や朝鮮人虐殺について認めず、慰霊の意さえ表さない状態を見ると、総選挙・国会での総理大臣選出ばかりでなく、都道府県知事を選ぶ際の民主主義のあり方が、問われているように見えます。アメリカ大統領選での接戦州の重要性はよく知られていますが、連邦制のドイツでは、州レベルでの政治での右翼台頭の地殻変動が、国政を動かしかねない勢いです。

  日本の自民党総裁選の様相は、10人以上の候補者をならべて国政選挙並みの関心を集めそうですが、本来裏金問題など政治とカネの問題で、岸田内閣が改革どころか真相解明さえできず、支持率低迷のもとで退陣を余儀なくされたにもかかわらず、企業団体献金禁止のような抜本的政策を出す候補は皆無で、裏金議員の公認・復権の道を開こうとする有力候補が出てくる始末、いずれ、11月10日投票がささやかれる、総裁選挙後の解散・総選挙を仕切る「選挙管理内閣」用の「自民党の顔」選びですが、今度こそ、9月のメディアジャックになりそうです。対抗する野党は、政権交代のチャンスなのに、どうにも元気がありません。立憲民主党代表選は、自民党と同じ時期に、自民党と同じ国会議員20人の推薦を立候補要件にしたのが、そもそも高いハードルになっていて、前代表・元首相・現代表 の争いになりそうです。政治改革や経済政策で新味が出てくれば、多少はメディアの関心をひくのでしょうが、まだ政権交代は見えません。本来こういう時こそ、路線論争を行って政局に参加すべき与党の公明党、野党の共産党は、ともに立党以来党員主権の公開でのリーダー選びをしたことがありませんから、蚊帳の外です。もっとも公明党は、一応制度的には代表選挙があり、9月18日公示で28日の党大会で決まります。支持母体の創価学会との関係もあり、山口代表への対抗馬が出てこないだけです。もう一つの共産党は、昨年党大会前に党首公選を訴えたベテラン党員二人を突如「除名」し、その手続きに疑問を持った党役員や議員をも「除籍」などで切り捨てて、「革命政党」の暴力革命のために生まれた軍隊的「鉄の規律」「民主集中制」を守ろうと、時代錯誤のハリネズミ状態です。

  民主主義にとって、自由と人権とは、遠い未来の話ではなく、現在の切実な課題です。党員たちの討論の自由と人権、SNSを含むコミュニケーションの自由、表現の自由を奪った日本共産党の志位和夫議長が、マルクスから「自由とは自由に処分できる時間のこと」という生産力主義的自由観を引きだして、「共産主義と自由」プロパガンダで、高齢化・衰退局面を脱出しようとしているのは、生活苦と低賃金・物価高に直面した日本で、皮肉で空想的なことです。生産力主義的というのは、1928年第6回世界大会採択の「コミンテルン綱領」における自由論・労働論・全面的発達論と、論理構成がほぼ同一であるからです。しかし今や、マルクス、エンゲルスの全文献が、新MEGAを含めて、インターネットで読める時代です。電子版をダウンロードできますから、その時々のドイツ語のFreiheitの用例については、簡単に検索ができ、研究も進められています。英語版 Marx Engels Collected Works,から引く場合は、Freedom ばかりでなく  Liberty の用例にも、注意しなければなりません。その場合、ひとまず、マルクスに大きな影響を与えたヘーゲル=エンゲルス的な「自由とは必然性の洞察である」という命題との関係から出発するのが、一般的な学問的手続きで、いろいろな展開がありえます。旧ソ連においても、ルナチャルスキーの建神論コロンタイの自由恋愛論ソルジェニツィンサハロフ、それに志位氏が好きらしいショスタコーヴィッチの自伝なども、「共産主義と自由」を論じる際の重要な素材です。志位氏は、日本政治の重要な時期に、理論的には貧しい自由時間論をひっさげてベルリンに向かったようですが、何よりも、ドイツで東独国家・共産主義党独裁を崩壊させたローザ・ルクセンブルグの「自由とは、常に思想を異にするもののための自由である」の神髄こそ、学んでくるべきでしょう。

● カール・マルクスの自由論には、「自由は、国家を社会の上位にある機関から、社会に完全に従属する機関に変える」ことであり、「今日にあってすら、さまざまな国家形態は、それが『国家の自由』を制限する程度に応じて、より自由ないしより不自由である」という『ゴータ綱領批判』の言明があり、それはロシア革命を導いたレーニン『国家と革命』の「国家が存在するあいだは『自由』を論じることはできない」というコミンテルン共産党の国家観・自由観と鋭く対立します(私の35年前の『東欧革命と社会主義』第3章)。このマルクスのパリ・コミューン後の自由論からすれば、今日の政治の中で、5年で43兆円にのぼる防衛力整備計画、健康保険証廃止を強行するデジタル庁6000億円予算、アベノミクスの総括なきまま11兆円に及ぶ国債利払いの総額117兆円の来年度概算要求を、世代交代風ポーズの総裁選挙の裏側で、粛々と進める岸田自民党内閣の国策=「国家の自由」の制限こそ、今日における「より自由」な社会のあり方なはずです。私は今日の東アジアの平和のためにも、戦前・戦中の日本国家の優生思想と加害責任を認めることが重要と考え、「国家の自由」に対抗する「社会の自由」がなお残されている中で、獣医学者小河孝さん、歴史学者松野誠也さんと共著で、『検証・100部隊ーー関東軍軍馬防疫廠の細菌戦研究』という書物を、9月5日に刊行します。100部隊どころか731部隊の細菌戦・人体実験さえ認めない日本の「国家の自由」に対する、ローザ・ルクセンブルク風「異論の自由」の行使です。やや高価な学術書ですが、本サイトに幾度か寄せられた旧100部隊員の遺言を受けた「匿名読者」との社会内対話も入っていますので、多くの皆さんに読んでいただければと願います。

6月1日(土曜日)、東京・目白の学習院大学で、日本平和学会の平和文化研究会として、尾崎・ゾルゲ研究会もコラボして、劇団民芸・木下順二作「オットーと呼ばれる日本人」の合評会を兼ねた研究会を開きました。第6回尾崎=ゾルゲ研究会(OS通信号外)となります。
● 第6回  尾崎=ゾルゲ研究会研究会 尾崎=ゾルゲ事件と『オットーと呼ばれる日本人』との交錯をめぐって」

報告1  20世紀共産主義の総括へ―『オットーと呼ばれる日本人』劇評1島村輝(フェリス女学院大学教授)

報告2  レ・コミュニストとは何者であったのか?―『オットーと呼ばれる日本人』劇評2鈴木規夫(愛知大学教授)

討論   加藤哲郎(一橋大学名誉教授)  司会   渡辺守雄(筑紫女学園大学教授)

渓流斎日乗さんの参加記が出ています。

● 尾崎=ゾルゲ研究資料蒐集、聞き取り調査などの実施について引き続き、是非ともご協力のほどお願い申し上げます。ご用の向きは、以下の事務局へご一報頂ければと存じます。 尾崎=ゾルゲ研究会事務局:愛知大学名古屋校舎鈴木規夫研究室気付 norioszk@vega.aichi-u.ac.jp/ 20221107os@gmail.com


 2023年は、前年に獣医学の小河孝教授とコラボした共著『731部隊と100部隊ーー知られざる人獣共通感染症研究部隊』(花伝社)、私が代表をつとめる尾崎=ゾルゲ研究会のシリーズ第一弾、A・フェシュン編・名越健郎・名越洋子訳『ゾルゲ・ファイル 1941−1945 赤軍情報本部機密文書』(みすず書房)、を刊行した延長上で、シリーズ第二弾のオーウェン・マシューズ著、鈴木規夫・加藤哲郎『ゾルゲ伝 スターリンのマスター・エージェント』(みすず書房)が刊行しました。

 

「等身大のゾルゲ解明へーー尾崎=ゾルゲ研究会発会主旨」(毎日新聞、2022年2月13日夕刊) 

シリーズ「新資料が語るゾルゲ事件」尾崎=ゾルゲ研究会編(みすず書房)

アンドレイ・フェシュン著、名越健郎・名越陽子訳『ゾルゲ・ファイル 1941−1945』(みすず書房)

「蘇るスパイ・ゾルゲ」(『週刊朝日』2022年11月11日号) 

「スパイ事件 公表から80年 ゾルゲにソ連側が不信感 機密文書まとめた資料集邦訳」(毎日新聞夕刊2022年12月14日

「伝説のスパイ ゾルゲの謎に迫る、刑死から78年、書籍続々」(朝日新聞夕刊2023年1月20日)

ka明治大学平和教育登戸研究所資料館 第13回企画展講演会:加藤哲郎「ゾルゲ事件についての最新の研究状況」(2023年5月)

ka岸惠子主演『真珠湾前夜』が可能にした学術的ゾルゲ事件研究」(みすず書房HP、2023年5月18日)

ka<土曜訪問インタビュー>「プーチンの原点は ゾルゲ研究から ウクライ ナ侵攻探る」 加藤哲郎さん(一橋大名誉教授)(中日・東京新聞2023年6月3日)

kaゾルゲ事件研究深化、愛知大文庫開設を計画 寄贈資料すでに1000点(中日新聞7月27日夕刊トップ)

ka<記者がたどる戦争>ゾルゲ事件(北海道新聞2023年8月111213日) 

ka毎日新聞『ゾルゲ伝』書評:岩間陽子「極東と欧州、同時代の歴史が融合」(2023年7月22日)

ka読売新聞『ゾルゲ伝』書評:井上正也「大物スパイ 成功と孤独」(2023年9月1日)

ka東京新聞「ゾルゲ事件の新証言 自白強要や拷問なかった、元特高警察の男性の生々しい記録が見つかる 戦時中のスパイ捜査」(2023年9月18日)

ka北海道新聞「ゾルゲ事件」捜査つづる遺稿集 元特高警察の男性遺族、愛知大教授に寄贈」(2023年11月9日)

ka東京新聞「ゾルゲ事件、特高警察の取り調べ記録を「研究に役立てて」 主任警部の遺稿集を遺族が愛知大に寄贈」

(2023年11月13日)

   

● 昨年クリスマスの頃から、韓国と日本の若者のあいだで、時ならぬ731部隊ブームだといいます。NETFLIXの韓流ドラマ「京城クリーチャー」が上映され、1945年5月、日本敗戦直前の植民地ソウルの病院で、731部隊の医師がひそかに炭素菌の人体実験で怪物を作りだし、病院からあばれだして危害をくわえるようになる、というストーリーです。パク・ソジュンら観流ドラマのスターたちが出演し、クリスマスから新年に全10話のドラマがアップされ、NETFLIXとしても話題のヒット作となったそうです。私は実は、731部隊の研究者として、ハフポストの取材を受け、3月30日にウェブ上に掲載された長文の記事「731部隊を描いた韓国ドラマから日本人は何を学ぶか。パク・ソジュン主演京城クリーチャーが問いかけるもの」中で、インタビューに答えています。ただし、ソウルで731部隊が人体実験をした事実はなく、ハルビン郊外平房本部での人体実験でもこれまで資料で裏付けられた朝鮮人「マルタ」犠牲者は4人のみといいますから、ドラマ自体はフィクションです。大ヒットによって、すでに第二シリーズ制作も決まっているようです。

●詳しくはぜひドラマそのものを見て、ハフポストの記事にも注目してほしいのですが、インタビューで語っていないことを付け加えると、私はこの映画に、かつて日本映画が、原爆が産んだ怪獣として「ゴジラ」を描いたことを想い出しました。「反日プロパガンダ・ドラマ」などという日本人の感想もあるそうですが、往々にして加害者は、被害者の苦しみや恨みをなかなか理解できず、すぐに忘れます。「京城クリーチャー」は、植民地時代の日本軍の横暴、暴虐を、クリーチャー=妖怪・怪物にシンボライズしたものでしょう。私個人は同姓で複雑でしたが、炭素圏人体実験でバイオテロの怪物をつくりだす日本人医師が「加藤中佐」なのは、明らかに朝鮮半島史上の日本侵略の象徴「加藤清正」をイメージさせるためでしょう。歴史的事実と異なるにしても、こういうドラマからでも若い世代が731部隊や日本の戦争加害に関心を持ってくれるのは、好ましいことです。

●同様なことは、話題のアカデミー賞映画オッペンハイマー」についても、いえることです。広島・長崎の原爆被害が描かれていないから日本人にとっては好ましくないと言った「被害者日本」を強調する批判もみかけますが、人類絶滅兵器を作ってしまった科学者の苦悩を描いたものと素直に受け止めれば、学ぶところが多いはずです。ゾルゲ事件関係では、尾崎秀実を主人公にした1962年の木下順二オットーと呼ばれる日本人」を、久方ぶり劇団民芸が5月に新宿紀伊國屋サザンシアターで上演するそうです。今日のゾルゲ事件研究から見れば、木下順二の描く1932年上海のベースが川合貞吉回想なので、ゾルゲ・尾崎秀実、スメドレーの宋夫人=スメドレー宅会合は歴史的事実として疑わしいのですが、木下順二オットーと呼ばれる日本人」は、2009年に米国の日本文学研究者たちによって英訳されて、「Patriots and Traitors(愛国者と裏切り者)」と題するゾルゲ事件に関する論集に収録されました。米国では主流の陸軍ウィロビー報告『赤色スパイ団の全貌』や、それを継承するプランゲ『ゾルゲ 東京を狙え』ではなく、米国ではマイナーな、ゾルゲではなく尾崎秀実が主人公で東アジアを見つめたチャルマーズ・ジョンソン『ゾルゲ事件とは何か』を下敷きにしているのが、「Patriots and Traitors」のユニークな特徴で、ピッツバーグ大学の米国人日本文学研究者たちは、日中戦争のなかでの尾崎秀実の思想と行動を、マッカーシズム最盛期米国でのオッペンハイマーの苦悩と対比しています。

●「京城クリーチャー」とも関わるNPO法人731部隊細菌戦研究センターの総会が、4月13日(土)午後、東京田町の港区立男女平等参画センター(リーブラ)・学習室Cで開かれました。日本における731部隊研究の最新の論点である長野県飯田市の平和祈念館における細菌戦・人体実験関連展示パネルの自治体による扱いの問題など、全国の731部隊研究者と中国からの研究者も集って討論しました。4月20日(土)は午後3時から、霞ヶ関ビルの愛知大学東京センターで尾崎=ゾルゲ研究会例会があり、「オットーと呼ばれる日本人」とも関連するジョーこと宮城与徳を日本に送り出した米国共産党について、京大・進藤翔大郎さんが報告しました。

● 『戦争と医学』誌22巻(2021年12月)に寄稿した「戦前の防疫政策・優生思想と現代」をアップしました。日独関係史がらみで、『岩手日報』2022年2月20日の社会面トップ記事、「可児和夫探索」の調査取材に協力しました。可児和夫は、ナチス・ドイツ敗北後に日本に帰国せずベルリン近郊に留まりソ連軍に検挙された医師・ジャーナリストで、もともとナチスの作った東独のザクセンハウゼン強制収容所に、1945−50年に収監されていた唯一の日本人でした。片山千代ウクライナ「ホロドモール」体験に似た収容所体験記「日本人の体験した25時ーー東独のソ連収容所の地獄の記録」(『文藝春秋』1951年2月)を残した、現代史の貴重な証言者です。晩年の島崎藤村について、私の近代日本文学館での講演も参照しながら、信濃毎日新聞がすぐれた連載を掲載しておりますので、ご参照ください・本サイトの更新も、体調との関連でまだまだ不安定ですが、カレッジ日誌(過去ログ) の方から、論文やyou tube 講演記録をご参照ください。

かと本学には、以下のようなセクションがあります。学びを志す方は、 どちらのドアからでも、ご自由にお入り下さい。

加藤哲郎研究室(学長兼事務員の自己紹介当研究室刊行物一覧、エッセイ等)

新総合カリキュラム(2020年1月、大学院レベルの専修コースに再編しました)

情報学研究室(必修カリキュラム、 リンク集処理センターと歴史探偵収集センターが両輪です)

政治学研究室総合カリキュラム、永久保存版論文・エッセイ多数収録)

現代史研究室総合カリキュラム、日本現代史、旧ソ連秘密資料もあります)


情報収集センター (本学の目玉で特別研究室ka731部隊『「飽食した悪魔」の戦後』特集、「現代史の謎解き」「国際歴史探偵」の宝庫、データベース「旧ソ 連日本人粛清犠牲者・候補者一覧」「在独日本人反帝グループ関係者名簿 」「旧ソ連秘密資料センター」などが入っています!)

イマジンIMAGINE!(3.11FUKUSHIMA後更新)、■Global IMAGINE、■IMAGINE GALLERY、■「戦争の記憶」 (番外ka大正生れの歌(2018年版) 」「100人の地球村 」)

特別研究室731部隊研究・『「飽食した悪魔」の戦後』特集:「2019年の尋ね人」=731部隊結核班長「二木秀雄」、元北海道副知事「長友浪男」について、情報をお寄せください! ( 戦医研論文、「731部隊と旧優生保護法強制不妊手術を結ぶ優生思想(you tube)」


 

学術論文データベ ース図書館 (書評の部屋、エッセイ集カレッジ日誌(過去ログ) 、「98-06ベルリン便り」99-12 メキシコ便り」「パンデミックの政治学2009」、竹久 夢二探訪記」もあります) 


国際交流センター (Global Netizen College only in English
客員教授ボブ・ジェソップ研究室 (イギリスの国家論者Bob Jessopの Homepageと直結、最新論文をダウンロードできます)
† 客員名誉教授故ロブ・スティーヴン研究 室(オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学、「日本 =ポスト・フォード主義国際論争」の私の共著者、2001年4月18日永眠。遺稿"Competing Capitalisms and Contrasting Crises: Japanese and Anglo-Capitalism"
† For the Eternal Memories of Prof. Mikhail Masaovich Sudo, Dr. Jasim Uddin Ahmed , and Mr. Allan Sadaminovich Sasaki(2011年1月、本カレッジの発展に多大の貢献をした、須藤政尾遺児ミハイル・スドー教授、ヤシム・アハメッド博士、健物貞一遺児アラン・ササキさん追悼ページ)、 

 

 Since Aug.15,1997で、2020年1月に大幅改訂しました。開設以来の、ちょっと嬉しく恥ずかしい話。WWW上の学術サイトを紹介するメール マガジン"Academic Resource Guide"第3号「Guide & Review」で、本HPが学術研究に有用な「定番」サイトに選ばれました。ありがたく また光栄なことで、今後も「定番」の名に恥じないよう、充実・更新に励みます。同 サイトは、学術研究HPの総合ガイドになっていますから、ぜひ一度お試しを! 「Yahoo Japan」では「社会科学/政 治学」で注目クールサイトに登録され、特別室「テル コ・ビリチ探索記」が「今日のオススメ」に、「IMAGINE! イマジン」が「今週のオススメ」に入りました。「LYCOS JAPAN」では「政治 学・政治思想」のベストサイトにされていましたが、いつのまにか検索サイトごと「Infoseek」に買収され、「学び・政治思想 」でオススメ・マークを頂いたようです。『エコノミスト』では、 なぜか「イ ンターネットで政治学」の「プロ」にされましたが、河合塾の「研究者インフォー メーション 政治学」では「もっとも充実した政治学関係HP」、早稲田塾の「Good Professor」では、「グローバ ル・シチズンのための情報政治学を発信」という評価をいただきました。「日経新聞・I Tニュース」では「学術 サイトとしては異常な?人気サイトのひとつ」として、「リクルート進学ネッ ト」にも顔を出し、「インターネットで時空を超える大学教員」なんて紹介されました。朝日新聞社アエラ・ムック『マスコミに 入る』で、元勤務先一橋大学の私のゼミナールが、なぜか「マスコミに強い大学 」のゼミ単位東日本代表に選ばれ「堅実・純粋な感 性」を養う「社会への関心が高い『問題意識』の強い学生が集う」ゼミナール として紹介されました。「 ナレッジステーション 」には、「政治学 ・おすすめ本」を寄せています。早稲田大学客員教授の時に、共同通信配信全国地方紙掲載「こんにち話」で「国際歴史探偵 」と認定していただき、法政大学大原社会問題研究所で「『国際歴史探偵』の20年」を話させていただきました。その後、中部大学「アリーナ」誌で、なぜスターリン批判に入ったかの1970年代の話とモスクワ日本人粛清に関わるアメリカ共産党日本人部の話を、その延長上で「等身大のゾルゲ事件研究」について、毎日新聞東京新聞のインタビューに答えています。恥ずかしながら、ありがとうございました。

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学長 加 藤 哲 郎  Dr. Kato Tetsuro     

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