加藤哲郎のネチズン・カレッジ 2017新装版  

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Welcome to "Netizen College" !  last updated: July 1, 2024: next update: August 1, 2024予定(月1回更新予定)

戦争は一人、せいぜい少数の人間がボタン一つ押すことで一瞬にし て起せる。平和は無数の人間の辛抱強い努力なしには建設できない。このことにこそ、平和の道徳的優越性がある」(丸山眞男 )、■震災・原発情報リンク「IMAGINE! イマジン」)、加藤「『国際歴史探偵』の20年」、加藤編『ゾルゲ事件史料集成——太田耐造関係文書』 全10巻(不二出版、2018年7月第1巻所収、加藤解説「ゾルゲ事件研究と『太田耐造文書』」),.「日本のコロナ対応にみる731部隊・100部隊の影」,ka「戦前の防疫政策・優生思想と現代」ka「 コミンテルンの伝統と遺産」ka30年前の「日本共産党への手紙」ka岸惠子主演『真珠湾前夜』が可能にした学術的ゾルゲ事件研究ka「ゾルゲ事件についての最新の研究状況」

 情報の海におぼれず、情報の森から離れず、批判的知性のネットワ ークを

若者たちの力で、マイナ保健証や大阪万博を政権交代選挙の争点に

Welcome to KATO Tetsuro's Global Netizen College! English is here!

2024年7月1日 ●6月はじめは、私にとってはドイツに次いで海外で身近な国、メキシコ大統領選挙とインドの総選挙がありました。メキシコでは初の女性大統領が誕生し、インドでは事前の予想に反してモディ首相の与党が大幅に議席を減らし「世界最大14億人の民主主義」の面目を保ちました。両国に友人や教え子の多い私にとっては、嬉しい結果でした。ただし本HPトップは、8月刊行予定の小河孝・加藤哲郎・松野誠也共著『関東軍軍馬防疫廠100部隊――戦争と獣医学』(仮題、花伝社)編集過程で、「旧隊員の遺言」によると称する「匿名読者」による情報提供の投稿があり、その第3信・第4信との対話編として「旧隊員遺品資料の全面公開を!」の呼びかけにしました。その後第5信はなく、また新著の校正も進んでいますので、本HPトップは、通常スタイルに戻します。

● 7月は6月以上の選挙ラッシュです。7月5日にイラン大統領選の決選投票があり、日本の天皇が公式訪問したばかりのイギリスでは、7月4日投票の総選挙です。与党保守党の敗北と労働党への政権交代の可能性が高いといわれます。フランスでは、パリ・オリンピックを前に、マクロン大統領が欧州議会選挙での極右の台頭に対抗して、国民議会の解散・総選挙に突入です。イギリスと同様に、移民受け入れの問題が、争点になっていますが、マクロン与党の敗北の見通しが濃厚です。アメリカ大統領選挙は11月ですが、6月末のバイデン対トランプのテレビ討論会でも、国境と移民の問題は大きな論点でした。もっとも4年前と同じ候補者ですから、討論会の焦点は、81歳現職対78歳前職の「老老対決」のパフォーマンスに当てられました。案の定、81歳は年齢相応のミスを重ねて、世論調査では圧倒的にトランプ勝利でした。ニューヨーク・タイムズは、民主党のバイデンに立候補辞退を促す社説を載せました。世論調査で7割が候補者差替えを望んでも、バイデンが降りない限り、民主党候補は変わりません。権力にしがみつく現職の強みです。そうした世界の流れのなかで、かつて日本でも岸田首相による解散・総選挙がささやかれていましたが、実際には自民党の裏金問題がうやむやにされて国民に見放され、内閣支持率は10%台まで下落して解散もできず、9月の自民党総裁選挙まで、党内抗争が渦巻く低空飛行が続きそうです。

●  そのため、7月7日投票の七夕東京都知事選挙が、この国のマスコミでは、欧米の国政選挙に代位する政治決戦と位置づけられました。ただし、政権与党の自民党・公明党は候補者を出さず、現職小池知事三選の後方支援にまわりました。対する野党は、立憲民主党の蓮舫参院議員が、離党した上で野党共闘のつなぎになるべく対抗馬となりました。ただし「オール都民連合」を作る前に、党内矛盾をかかえた共産党が政策協定もなしに蓮舫支援にしゃしゃり出て、労働組合連合東京が小池支持にまわるなど、無党派層の多い都民、特に若者の支持を広げるためには、やや稚拙な前半戦になりました。無党派層では、現職小池が3割、若くてSNSを駆使する石丸候補が蓮舫に匹敵ないしそれ以上の支持獲得という報道もあり、「若者支援」は、若者自身の運動・活動にならないと難しいようです。アメリカ・イギリス・フランス選挙ほどの華々しさはなく、1ドル=160円まで下落した円安のもとで、世界の注目度も高くはありません。世界146カ国中125位というジェンダーギャップ指数、とりわけ低い女性政治家比率の世界で、女性が首都東京の知事になりそうなことが、注目点のようです。

● 1ドル=160円は、1986年12月以来、37年半ぶりだとのことです。もっともそれは、80年代前半200円以上であったドルが、85年9月のプラザ合意で円高・ドル安に誘導され、88年には120円までドル安になる過程での一コマでした。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」が語られ、バブルがはじける前の日本経済には勢いがあって、家電のみならず自動車でも半導体でも世界をリードし、95年の1ドル=79円まで、円高・ドル安基調が続きました。私は実は、1986年12月はアメリカ滞在中でした。1ドル=160円は、1ドル=360円の固定相場制から1973年に変動相場制に移行し、ベトナム戦争でのアメリカ敗北と日本経済のグローバル化に伴う円高が、ついに160円まで来たかという感慨であり、翌87年10月のレーガン政権下のウォール街株価暴落「ブラックマンデー」にあたっては、日本企業がアメリカ経済を救ったとさえいわれました。つまり、同じ1ドル=160円でも、円高進行途上での160円は、世界から見放された37年後の衰退期の円安160円とは、真逆の流れだったのです。

● この37年間の流れは、日本経済の体力衰退の証しです。ですから、日本資本主義そのものの体質を変えない限り、国際競争力はますます低下し、1ドル=200円も遠くはありません。しかし、後半10年余の責任は、明確です。アベノミクスと称した政府・自民党の経済政策と、それに追随した財務省・日本銀行の金融政策がもたらした災禍です。安倍晋三の誤診を真に受け、治療方法を誤ったツケが、現在の1ドル=160円です。思えば円高の最高値1ドル=79円の1995年が、日本における非正規雇用増大のきっかけとなる、経団連(当時の日経連)「新時代の日本的経営」が提言された時でした。以後、日本の労働者の実質賃金・可処分所得は上がることなく、産業技術と企業経営のイノヴェーションも進まないまま、冷戦が崩壊してBRICS、なかでも中国・インドの台頭などで多極化した世界から、取り残されてきたのです。

●  東京都知事選の選択は、都民のみが有権者ですから、もとより国政の行方を決めるものではありません。9月の自民党総裁選で不人気の岸田首相が退陣しても、看板替えのみで基本政策は変わらない、昔ながらの自民党内政権交代の可能性が強いです。公明党や日本維新の会の入る与党連合の再編はありえますが、基本政策の変更にはならないでしょう。安全保障や改憲では、岸田内閣以上に保守色が強まるでしょう。だとすれば、自公連合に対する野党連合が、「失われた30年」を真摯に認めて、日本資本主義をよりましなかたちで再建する対抗政策を提示し、2025年10月までには確実な、次期衆議院選挙で勝利する必要があります。その政権交代の準備が整っているかというと、理論的にも政策的にも、おぼつかない現状です。かつてはこういう時に裏方で理論的力を発揮した日本共産党の衰退と高齢化・自閉もあり、出口の方向性と政権イメージが見えません。ウクライナやパレスチナの戦争への政策は、国際社会の中での日本の役割がここまで小さくなると、たとえ政権交代があっても、実効的影響力はないでしょう。ロシア・中国・北朝鮮を安全保障の脅威と見る世論が強い中で、野党の政策調整は容易ではありません。

● 総選挙が2025年までないのであれば、野党が積極的に、争点を提示し設定すべきです。沖縄基地問題、原発再稼働、消費税率などでの合意が難しいのであれば、例えば24年12月2日には発行が停止され、マイナンバーカードに置き換わるという現行健康保険証をどうするのかという具体的問題で、野党の政策調整を試みたらどうでしょうか。デジタル庁が推進し、補助金まで出して普及しようとしているのに、「マイナ保険証」の利用率はまだ6.5% 、あと半年で置き換わる見通しはほとんど立っていません。立憲民主党は健康保険証の延長法案を準備しています。これを今から政権交代のための争点とし、若者も共感できる国民運動を組織できれば、自民党総裁選にも間接的影響を及ぼすでしょう。あるいは 大阪万博をどうするかでもいいでしょう。膨大な経費膨張と建築工事の遅ればかりでなく、メタンガス爆発事故猛毒ヒアリ550匹出現のニュースが続いて、こどもたちの無料招待にも不安を感じる人々が増えています。こうした国家的イベントを中止したり延期したりする勇気と決断力を、子育て支援や授業料・奨学金返済免除等の生活援助に結びつけ、自公政権に代わる新政権発足の目玉とするような、構想力が求められます。SNSを駆使してメディアを巻き込み、若者たちの声と運動にし、総選挙の大きな争点にしていくような、社会運動のヴァージョン・アップが求められています。若者たちに期待します。

6月1日(土曜日)、東京・目白の学習院大学で、日本平和学会の平和文化研究会として、尾崎・ゾルゲ研究会もコラボして、劇団民芸・木下順二作「オットーと呼ばれる日本人」の合評会を兼ねた研究会を開きました。第6回尾崎=ゾルゲ研究会(OS通信号外)となります。
● 第6回  尾崎=ゾルゲ研究会研究会 尾崎=ゾルゲ事件と『オットーと呼ばれる日本人』との交錯をめぐって」

報告1  20世紀共産主義の総括へ―『オットーと呼ばれる日本人』劇評1島村輝(フェリス女学院大学教授)

報告2  レ・コミュニストとは何者であったのか?―『オットーと呼ばれる日本人』劇評2鈴木規夫(愛知大学教授)

討論   加藤哲郎(一橋大学名誉教授)  司会   渡辺守雄(筑紫女学園大学教授)

渓流斎日乗さんの参加記が出ています。

● 尾崎=ゾルゲ研究資料蒐集、聞き取り調査などの実施について引き続き、是非ともご協力のほどお願い申し上げます。ご用の向きは、以下の事務局へご一報頂ければと存じます。 尾崎=ゾルゲ研究会事務局:愛知大学名古屋校舎鈴木規夫研究室気付 norioszk@vega.aichi-u.ac.jp/ 20221107os@gmail.com


 2023年は、前年に獣医学の小河孝教授とコラボした共著『731部隊と100部隊ーー知られざる人獣共通感染症研究部隊』(花伝社)、私が代表をつとめる尾崎=ゾルゲ研究会のシリーズ第一弾、A・フェシュン編・名越健郎・名越洋子訳『ゾルゲ・ファイル 1941−1945 赤軍情報本部機密文書』(みすず書房)、を刊行した延長上で、シリーズ第二弾のオーウェン・マシューズ著、鈴木規夫・加藤哲郎『ゾルゲ伝 スターリンのマスター・エージェント』(みすず書房)が刊行しました。

 

「等身大のゾルゲ解明へーー尾崎=ゾルゲ研究会発会主旨」(毎日新聞、2022年2月13日夕刊) 

シリーズ「新資料が語るゾルゲ事件」尾崎=ゾルゲ研究会編(みすず書房)

アンドレイ・フェシュン著、名越健郎・名越陽子訳『ゾルゲ・ファイル 1941−1945』(みすず書房)

「蘇るスパイ・ゾルゲ」(『週刊朝日』2022年11月11日号) 

「スパイ事件 公表から80年 ゾルゲにソ連側が不信感 機密文書まとめた資料集邦訳」(毎日新聞夕刊2022年12月14日

「伝説のスパイ ゾルゲの謎に迫る、刑死から78年、書籍続々」(朝日新聞夕刊2023年1月20日)

ka明治大学平和教育登戸研究所資料館 第13回企画展講演会:加藤哲郎「ゾルゲ事件についての最新の研究状況」(2023年5月)

ka岸惠子主演『真珠湾前夜』が可能にした学術的ゾルゲ事件研究」(みすず書房HP、2023年5月18日)

ka<土曜訪問インタビュー>「プーチンの原点は ゾルゲ研究から ウクライ ナ侵攻探る」 加藤哲郎さん(一橋大名誉教授)(中日・東京新聞2023年6月3日)

kaゾルゲ事件研究深化、愛知大文庫開設を計画 寄贈資料すでに1000点(中日新聞7月27日夕刊トップ)

ka<記者がたどる戦争>ゾルゲ事件(北海道新聞2023年8月111213日) 

ka毎日新聞『ゾルゲ伝』書評:岩間陽子「極東と欧州、同時代の歴史が融合」(2023年7月22日)

ka読売新聞『ゾルゲ伝』書評:井上正也「大物スパイ 成功と孤独」(2023年9月1日)

ka東京新聞「ゾルゲ事件の新証言 自白強要や拷問なかった、元特高警察の男性の生々しい記録が見つかる 戦時中のスパイ捜査」(2023年9月18日)

ka北海道新聞「ゾルゲ事件」捜査つづる遺稿集 元特高警察の男性遺族、愛知大教授に寄贈」(2023年11月9日)

ka東京新聞「ゾルゲ事件、特高警察の取り調べ記録を「研究に役立てて」 主任警部の遺稿集を遺族が愛知大に寄贈」

(2023年11月13日)

   

● 昨年クリスマスの頃から、韓国と日本の若者のあいだで、時ならぬ731部隊ブームだといいます。NETFLIXの韓流ドラマ「京城クリーチャー」が上映され、1945年5月、日本敗戦直前の植民地ソウルの病院で、731部隊の医師がひそかに炭素菌の人体実験で怪物を作りだし、病院からあばれだして危害をくわえるようになる、というストーリーです。パク・ソジュンら観流ドラマのスターたちが出演し、クリスマスから新年に全10話のドラマがアップされ、NETFLIXとしても話題のヒット作となったそうです。私は実は、731部隊の研究者として、ハフポストの取材を受け、3月30日にウェブ上に掲載された長文の記事「731部隊を描いた韓国ドラマから日本人は何を学ぶか。パク・ソジュン主演京城クリーチャーが問いかけるもの」中で、インタビューに答えています。ただし、ソウルで731部隊が人体実験をした事実はなく、ハルビン郊外平房本部での人体実験でもこれまで資料で裏付けられた朝鮮人「マルタ」犠牲者は4人のみといいますから、ドラマ自体はフィクションです。大ヒットによって、すでに第二シリーズ制作も決まっているようです。

●詳しくはぜひドラマそのものを見て、ハフポストの記事にも注目してほしいのですが、インタビューで語っていないことを付け加えると、私はこの映画に、かつて日本映画が、原爆が産んだ怪獣として「ゴジラ」を描いたことを想い出しました。「反日プロパガンダ・ドラマ」などという日本人の感想もあるそうですが、往々にして加害者は、被害者の苦しみや恨みをなかなか理解できず、すぐに忘れます。「京城クリーチャー」は、植民地時代の日本軍の横暴、暴虐を、クリーチャー=妖怪・怪物にシンボライズしたものでしょう。私個人は同姓で複雑でしたが、炭素圏人体実験でバイオテロの怪物をつくりだす日本人医師が「加藤中佐」なのは、明らかに朝鮮半島史上の日本侵略の象徴「加藤清正」をイメージさせるためでしょう。歴史的事実と異なるにしても、こういうドラマからでも若い世代が731部隊や日本の戦争加害に関心を持ってくれるのは、好ましいことです。

●同様なことは、話題のアカデミー賞映画オッペンハイマー」についても、いえることです。広島・長崎の原爆被害が描かれていないから日本人にとっては好ましくないと言った「被害者日本」を強調する批判もみかけますが、人類絶滅兵器を作ってしまった科学者の苦悩を描いたものと素直に受け止めれば、学ぶところが多いはずです。ゾルゲ事件関係では、尾崎秀実を主人公にした1962年の木下順二オットーと呼ばれる日本人」を、久方ぶり劇団民芸が5月に新宿紀伊國屋サザンシアターで上演するそうです。今日のゾルゲ事件研究から見れば、木下順二の描く1932年上海のベースが川合貞吉回想なので、ゾルゲ・尾崎秀実、スメドレーの宋夫人=スメドレー宅会合は歴史的事実として疑わしいのですが、木下順二オットーと呼ばれる日本人」は、2009年に米国の日本文学研究者たちによって英訳されて、「Patriots and Traitors(愛国者と裏切り者)」と題するゾルゲ事件に関する論集に収録されました。米国では主流の陸軍ウィロビー報告『赤色スパイ団の全貌』や、それを継承するプランゲ『ゾルゲ 東京を狙え』ではなく、米国ではマイナーな、ゾルゲではなく尾崎秀実が主人公で東アジアを見つめたチャルマーズ・ジョンソン『ゾルゲ事件とは何か』を下敷きにしているのが、「Patriots and Traitors」のユニークな特徴で、ピッツバーグ大学の米国人日本文学研究者たちは、日中戦争のなかでの尾崎秀実の思想と行動を、マッカーシズム最盛期米国でのオッペンハイマーの苦悩と対比しています。

●「京城クリーチャー」とも関わるNPO法人731部隊細菌戦研究センターの総会が、4月13日(土)午後、東京田町の港区立男女平等参画センター(リーブラ)・学習室Cで開かれました。日本における731部隊研究の最新の論点である長野県飯田市の平和祈念館における細菌戦・人体実験関連展示パネルの自治体による扱いの問題など、全国の731部隊研究者と中国からの研究者も集って討論しました。4月20日(土)は午後3時から、霞ヶ関ビルの愛知大学東京センターで尾崎=ゾルゲ研究会例会があり、「オットーと呼ばれる日本人」とも関連するジョーこと宮城与徳を日本に送り出した米国共産党について、京大・進藤翔大郎さんが報告しました。

● 『戦争と医学』誌22巻(2021年12月)に寄稿した「戦前の防疫政策・優生思想と現代」をアップしました。日独関係史がらみで、『岩手日報』2022年2月20日の社会面トップ記事、「可児和夫探索」の調査取材に協力しました。可児和夫は、ナチス・ドイツ敗北後に日本に帰国せずベルリン近郊に留まりソ連軍に検挙された医師・ジャーナリストで、もともとナチスの作った東独のザクセンハウゼン強制収容所に、1945−50年に収監されていた唯一の日本人でした。片山千代ウクライナ「ホロドモール」体験に似た収容所体験記「日本人の体験した25時ーー東独のソ連収容所の地獄の記録」(『文藝春秋』1951年2月)を残した、現代史の貴重な証言者です。晩年の島崎藤村について、私の近代日本文学館での講演も参照しながら、信濃毎日新聞がすぐれた連載を掲載しておりますので、ご参照ください・本サイトの更新も、体調との関連でまだまだ不安定ですが、カレッジ日誌(過去ログ) の方から、論文やyou tube 講演記録をご参照ください。

かと本学には、以下のようなセクションがあります。学びを志す方は、 どちらのドアからでも、ご自由にお入り下さい。

加藤哲郎研究室(学長兼事務員の自己紹介当研究室刊行物一覧、エッセイ等)

新総合カリキュラム(2020年1月、大学院レベルの専修コースに再編しました)

情報学研究室(必修カリキュラム、 リンク集処理センターと歴史探偵収集センターが両輪です)

政治学研究室総合カリキュラム、永久保存版論文・エッセイ多数収録)

現代史研究室総合カリキュラム、日本現代史、旧ソ連秘密資料もあります)


情報収集センター (本学の目玉で特別研究室ka731部隊『「飽食した悪魔」の戦後』特集、「現代史の謎解き」「国際歴史探偵」の宝庫、データベース「旧ソ 連日本人粛清犠牲者・候補者一覧」「在独日本人反帝グループ関係者名簿 」「旧ソ連秘密資料センター」などが入っています!)

イマジンIMAGINE!(3.11FUKUSHIMA後更新)、■Global IMAGINE、■IMAGINE GALLERY、■「戦争の記憶」 (番外ka大正生れの歌(2018年版) 」「100人の地球村 」)

特別研究室731部隊研究・『「飽食した悪魔」の戦後』特集:「2019年の尋ね人」=731部隊結核班長「二木秀雄」、元北海道副知事「長友浪男」について、情報をお寄せください! ( 戦医研論文、「731部隊と旧優生保護法強制不妊手術を結ぶ優生思想(you tube)」


 

学術論文データベ ース図書館 (書評の部屋、エッセイ集カレッジ日誌(過去ログ) 、「98-06ベルリン便り」99-12 メキシコ便り」「パンデミックの政治学2009」、竹久 夢二探訪記」もあります) 


国際交流センター (Global Netizen College only in English
客員教授ボブ・ジェソップ研究室 (イギリスの国家論者Bob Jessopの Homepageと直結、最新論文をダウンロードできます)
† 客員名誉教授故ロブ・スティーヴン研究 室(オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学、「日本 =ポスト・フォード主義国際論争」の私の共著者、2001年4月18日永眠。遺稿"Competing Capitalisms and Contrasting Crises: Japanese and Anglo-Capitalism"
† For the Eternal Memories of Prof. Mikhail Masaovich Sudo, Dr. Jasim Uddin Ahmed , and Mr. Allan Sadaminovich Sasaki(2011年1月、本カレッジの発展に多大の貢献をした、須藤政尾遺児ミハイル・スドー教授、ヤシム・アハメッド博士、健物貞一遺児アラン・ササキさん追悼ページ)、 

 

 Since Aug.15,1997で、2020年1月に大幅改訂しました。開設以来の、ちょっと嬉しく恥ずかしい話。WWW上の学術サイトを紹介するメール マガジン"Academic Resource Guide"第3号「Guide & Review」で、本HPが学術研究に有用な「定番」サイトに選ばれました。ありがたく また光栄なことで、今後も「定番」の名に恥じないよう、充実・更新に励みます。同 サイトは、学術研究HPの総合ガイドになっていますから、ぜひ一度お試しを! 「Yahoo Japan」では「社会科学/政 治学」で注目クールサイトに登録され、特別室「テル コ・ビリチ探索記」が「今日のオススメ」に、「IMAGINE! イマジン」が「今週のオススメ」に入りました。「LYCOS JAPAN」では「政治 学・政治思想」のベストサイトにされていましたが、いつのまにか検索サイトごと「Infoseek」に買収され、「学び・政治思想 」でオススメ・マークを頂いたようです。『エコノミスト』では、 なぜか「イ ンターネットで政治学」の「プロ」にされましたが、河合塾の「研究者インフォー メーション 政治学」では「もっとも充実した政治学関係HP」、早稲田塾の「Good Professor」では、「グローバ ル・シチズンのための情報政治学を発信」という評価をいただきました。「日経新聞・I Tニュース」では「学術 サイトとしては異常な?人気サイトのひとつ」として、「リクルート進学ネッ ト」にも顔を出し、「インターネットで時空を超える大学教員」なんて紹介されました。朝日新聞社アエラ・ムック『マスコミに 入る』で、元勤務先一橋大学の私のゼミナールが、なぜか「マスコミに強い大学 」のゼミ単位東日本代表に選ばれ「堅実・純粋な感 性」を養う「社会への関心が高い『問題意識』の強い学生が集う」ゼミナール として紹介されました。「 ナレッジステーション 」には、「政治学 ・おすすめ本」を寄せています。早稲田大学客員教授の時に、共同通信配信全国地方紙掲載「こんにち話」で「国際歴史探偵 」と認定していただき、法政大学大原社会問題研究所で「『国際歴史探偵』の20年」を話させていただきました。その後、中部大学「アリーナ」誌で、なぜスターリン批判に入ったかの1970年代の話とモスクワ日本人粛清に関わるアメリカ共産党日本人部の話を、その延長上で「等身大のゾルゲ事件研究」について、毎日新聞東京新聞のインタビューに答えています。恥ずかしながら、ありがとうございました。

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学長 加 藤 哲 郎  Dr. Kato Tetsuro     

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